アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」も第2期が始まり地上波では第17話が放送されました。
アニメではサプライズでボイスが付いた子も多くいます。またそれにより多くの県でボイス付きアイドルが誕生したことになります。
ここで（アニメ第17話までの話として）その傾向に関して一考したいと思います。

(1)アニメ放送以前のボイス無し県
ここではアニメ放送以前にアイドル全員がボイス無しだった県を一通り書き下す（地方名・市町村名のアイドルは該当する県とする）。
ただしCD第7弾のアイドルが含まれる県は、放送以前にボイスが確定していたのでここでは除外する（静岡：市原仁奈がこれに該当）。

地方	該当する県(人数)
東北・関東	青森(4)	岩手(3)	山形(2)	茨城(4)	群馬(2)	神奈川(9)
中部	新潟(2)	富山(2)	石川(3)	岐阜(2)	愛知(5)
近畿・中国	滋賀(3)	奈良(2)	鳥取(2)	島根(2)	岡山(3)	山口(2)
四国	徳島(1)	香川(3)	愛媛(3)	高知(2)
九州	福岡(6)	佐賀(2)	長崎(3)	大分(3)	鹿児島(2)	沖縄(2)

確かに人数や都道府県数の問題があるが、該当する県の数は西高東低の傾向にあるのが分かるかと思う。
特にこの段階で既に秋田（十時愛梨）、福島（星輝子）、栃木（日野茜）、福井（堀裕子）、三重（緒方智絵里）、和歌山（高垣楓）、宮崎（姫川友紀）といった人口がそれほど多くない県の一部も消えているのは考えてみると全く分からないものである。
逆にこの段階でも消えていない主な県（政令市がある県や地方の中心県）としては岩手、神奈川、新潟、石川、愛知、岡山、福岡などが挙げられる。特に人数が多い神奈川や愛知、福岡が消えていないのは意外と言えよう。
加えてここには記述していないが、国外組も宮本フレデリカにボイスが充てられている。

(2)アニメと第4回総選挙でのボイス付加
これがアニメ（第19話現在）と総選挙（ボイス付加が確定するため）を経てどうなったか。
まずどこ出身の誰が出たか（赤字は上記の表に載っている県）を以下に書き下す。
第2話：上条春菜（静岡）　佐々木千枝（富山）
第5話：及川雫（岩手）　片桐早苗（新潟）　大和亜季（福岡）
第10話：中野有香（東京）　水本ゆかり（青森）　椎名法子（大阪）　大槻唯（埼玉）　藤本里奈（湘南：神奈川）
総選挙：塩見周子（京都）　相葉夕美（神奈川）　一ノ瀬志希（岩手）　向井拓海（神奈川）
第14話：木村夏樹（茨城）　道明寺歌鈴（奈良）
第16話：脇山珠美（佐賀）　浜口あやめ（三重）　上田鈴帆（福岡）　難波笑美（大阪）
第17話：櫻井桃華（神戸：兵庫）　龍崎薫（愛媛）

ここまでで上の表の27県中10県（青森　岩手　茨城　神奈川　新潟　富山　奈良　愛媛　福岡　佐賀）が消えた。

(3)アイドルの初出の場所
初出カードといっても色々な出方があった。アイドルの傾向を見る前にここではその点をまとめる。
初出カードは大きく8種類に分けられる。ここでNはノーマル、Rはレア、SRはSレアである。
お仕事N：お仕事でたまに獲得できるN
お仕事エリアボスR：お仕事各エリアA-5・D-5の後のバトルで倒すと獲得できるR
衣装R：お仕事各エリアで得られる衣装6色を集めると獲得できるR
恒常ガチャR：プラチナガチャで獲得できるR
コンプガチャR：ゲーム黎明期にあった月末のガチャR。そのRを6種または5種コンプリートすることでSRが獲得できるシステムが行われていたが規制を受けて廃止された。
イベントN：ゲーム内イベントで獲得できたN。現在は別の入手法がある。
イベントR・SR：ゲーム内イベントで獲得できるRやSR。ほんの序盤の一部のみ現在は別の入手法がある。
親愛R・SR：属性別に親愛MAXにした人数に応じて獲得できるRやSR。

お仕事Nは普通にエリアを進めていても出てくるし、ローカルガチャでも出てくるくらい入手は易しい。
お仕事エリアボスRも普通にやっていけば時間は多少掛かるが入手は難しくない。衣装Rも多少手間は掛かるが、こちらもさほど難しくは無いしそれにともに割と安価（場合によってはスタドリ1とかもあるがそれくらいまで）である。
恒常ガチャRはプラチナガチャを回せば確率で出てくる。また、ローカルガチャでも低確率ながら出ることもある。フリートレードでの入手もかなり安価のマニーで可能である。
イベントNは6人該当するが、今はレアメダル3枚で交換可能と恒常ガチャRほどではないがそれなりに安価である。この制度ができるまでは稀少な品としてかなりの高値で推移したものである。
親愛R・SRは上記したとおりである。フリートレードでもマニーでの取引があるなどそれほど高いものではない。
イベントR・SRであるが、過去に行われたイベントのものであるとその入手は容易ではない。特に序盤のものであると、入手は絶望的になることも多い。最近はイベントアイドル限定ガチャチケットなどがイベントの報酬に付くようになったので、一部のアイドルは以前ほど高くはなくなった。ただ入手できるイベントの範囲が限られているので、現在も入手難易度が高いものもある。
コンプガチャRは現在一番入手難易度が高い。コンプガチャでしか出てこなかったため、今のプラチナガチャには当然入っていない。フリートレードでも人気アイドルとなると2桁になることもあるし、アイドルによってはそもそもフリトレに出てこない場合もある。

(4)アニメでボイスが付いたアイドルの傾向
さてここでは(2)でまとめたうち、アニメでボイスが付いたアイドルがどんな初出カードだったかを考えていきたい。

お仕事キュートN：中野有香・水本ゆかり・椎名法子・藤本里奈
お仕事クールN：上条春菜・佐々木千枝
お仕事パッションN：及川雫・片桐早苗・大槻唯・木村夏樹・龍崎薫
お仕事エリアボスR・衣装R：大和亜季・浜口あやめ・難波笑美
恒常ガチャR：脇山珠美（初出はスロットチャンス、後恒常）・道明寺歌鈴
イベントN：上田鈴帆・櫻井桃華

まとめたのを見ての通りイベントRやSR、コンプガチャ対象Rが初出の子はこの第17話まで出ていない。それらのカードの共通点を挙げるならば、新規のプロデューサーによる入手難易度が高いことであろう。ボイスが付くのは直近のイベントに出たカードと初期カードという傾向がある。せっかく新規Ｐが「このアイドル、いいなあ」と思って入ってきたのに、その初期カードの入手難易度がとてつもなく高いとなるとそこから先に進む気が失せる可能性が高い。ボイス付き全てをひっくるめて初出がイベントRなのは今のところ市原仁奈のみである。

(5)傾向を踏まえて…
あらためて(1)から(2)で出た県を除外した表を下に示す。

地方	該当する県
近畿以東	山形	群馬	石川	岐阜	愛知	滋賀
中国・四国	鳥取	島根	岡山	山口	徳島	香川	高知
九州	長崎	大分	鹿児島	沖縄

(4)の傾向を考えると登場の難易度がかなり高い県がいくつか出てしまっている。
群馬：日下部若葉・栗原ネネがともにコンプガチャ対象R
滋賀：浅野風香・成宮由愛がともにコンプガチャ対象R、藤居朋がイベントR
香川：大西由里子・三好紗南がともにコンプガチャ対象R、北川真尋がイベントR

逆にこの3県以外はまだアニメで登場する望みがあると言えるのではないか。
またこの3県も復刻をまずは願おう。

(6)以上の点からさらに踏み込んで
ここまでで言えることは、コンプガチャ出身は特に厳しいのではないかという点。アニメどころか実のところボイス付きアイドル全体を見ても該当者０である。
ここに人気アイドルがいないと言うわけでもない。該当するのは以下の17人。
日下部若葉　榊原里美　吉岡沙紀　和久井留美　喜多日菜子　杉坂海
浅野風香　大西由里子　氏家むつみ　西川保奈美　小松伊吹　メアリー・コクラン
工藤忍　栗原ネネ　成宮由愛　キャシー・グラハム　三好紗南

またイベントR・SR初出は以下の13人。
望月聖　イヴ・サンタクロース　井村雪菜　池袋晶葉　鷹富士茄子　市原仁奈
安斎都　岸部彩華　北川真尋　藤居朋　村松さくら　大石泉　土屋亜子
そして親愛R・SR初出は以下の6人。
柳清良　篠原礼　向井拓海　原田美世　古澤頼子　南条光
このうちボイスが付いたのは先述の通り、市原仁奈と向井拓海のみである。
それ以上にイベントR・SRや親愛R・SRのアイドルは不遇な子が少なくない。登場機会にそれほど恵まれないアイドルが多いのである。

ここでもう一歩踏み込んだことを言えば、普段この枠に入っている子とユニットを組む傾向が多いアイドルが登場できるかどうかという点。アニメでは結構セットで登場することも多い（大和亜季や道明寺歌鈴・木村夏樹は割と例外にあたる）。そうなると特にコンプガチャ系とイベント系と組んでいる子は苦しくなる。
代表的な例としてはフリルドスクエアが挙げられる。別カードが恒常化されているので忘れがちだが、工藤忍がコンプガチャ枠出身なのだ。他にもミス・フォーチュン（鷹富士茄子）なども若干苦しいか。幸いなことにアイドルは複数ユニットに所属している人も多いので、そこだけは救いなのだが。
逆に言えば（この中でも特に）コンプガチャ枠にボイスが付くとなったら、運営は相当の決断をしたとみなしてよいだろう。ただし1人を除いて全て別カードが恒常Rになっているので場合によってはそちらでの対応も考えられる（というか、日下部さんだけマーチングバンドRが恒常化していない謎）。

(7)むすび

果報は寝て待て。　以上。